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2015.12.15 Vol.37  / for 532 greenz people
12/10(木)に開催された「green drinks Tokyo」は、
忘年会ということでサプライズゲスト登場の素敵な会になりました!
今回も greenz people のみなさまに、「グリーンズのつくり方」をお届けします。
12/10開催「green drinks Tokyo」からの一コマ
 
<vol.37>の目次

FEATURE / 菜央 x YOSH、最後の編集長対談
SCENES / 12月10日のgreen drinks Tokyoの様子をお届け!
COMMUNITY / peopleマネージャーの植原正太郎さんの「10周年に向けて」
Q&A / 編集長・菜央さんに質問「いい引き継ぎ方って?」

 

FEATURE

兼松佳宏(YOSH)が
greenz.jp編集長を卒業へ!
鈴木菜央×兼松佳宏 編集長対談
「これまで、そしてこれからのグリーンズ」

by Nao & YOSH


こんにちは! greenz peopleメールマガジン編集長のスズキコウタです。

実は突然の発表で驚かせてしまうのですが、このたび2010年から編集長をつとめてきた兼松佳宏(YOSH)さんが、2015年11月末をもってgreenz.jp編集長を卒業することになりました。(今後は”シニアエディター”として、ひきつづきgreenz.jpで活躍してくれます!)

思えば、2006年7月16日にローンチされた当時から、ウェブデザイナー〜クリエイティブ・ディレクター〜二代目編集長と、足かけ10年にわたってNPO法人グリーンズを支えてきたYOSHさん。来年には、京都精華大学人文学部の特任講師に就任することも決まっており、グリーンズスタッフ一同、YOSHさんの新たな舞台での大活躍を祈っています。

そこで今回は、12月10日に開催された「green drinks Tokyo」より、鈴木菜央と兼松佳宏による最後の編集長対談を即出しでお届けします! 菜央さん、YOSHさんが語る、これまで・これからのグリーンズとは?
(構成担当:スズキコウタ)

 
菜央さんとYOSHさん
 
菜央 こんばんは、greenz.jp編集長の鈴木菜央です。
 
YOSH 同じく編集長のYOSHです。
と、いえるのも今夜で最後ですが(笑)

今回は「ダブル編集長」のふたりで、
これまでのグリーンズを振り返りながら、
これからの展開について話していきたいと思います。
 
菜央 2006年にgreenz.jpを始めたときは、
僕が初代編集長で、
YOSHはウェブデザイナーだったんだよね。

そんなYOSHが、
2010年に編集長をやりたいって言ったときのことは、
今でも結構覚えてるよ。
 
YOSH 当時を振り返ると、
30歳になって「これからどうしよう」って
悩んでいた時期だったんだよね。
 
菜央 うん、
「俺、(グリーンズの)誰なんだろう」
という悩みだった。
 
YOSH それまでずっと
誰かの二番手みたいなポジションが多くて、
なにかの「長」にならないといけないって
自覚していたんだと思う。

それで菜央くんに
「編集長をやりたい。そうでなければ俺、
グリーンズを辞める」と迫った(笑)
 
菜央 YOSHはもともと創業メンバーではあるけど、
一回ちょっと離れる時期があったよね。

それまで、YOSHは
ウェブデザイナーとして仕事をしてきて、
「ウェブデザイナーで面白いやつ」
みたいなイメージはできてたと思うの。

でも、2009年に再度合流するときには、
ウェブデザイナーを辞めて、
次のステップを模索していた。
 
YOSH green Books第2号の
『グリーンズのつくり方』に掲載されている
グリーンズの歴史にも、
”YOSH行方不明”って書いてあるんだよね(笑)
 
菜央 ね、グローバル引きこもり(笑)
アメリカとかイギリスとか行って、
帰ってこなかったんだ。
 
YOSH そう考えると、
20代はずっと悩みっぱなしだったね。
 
菜央 だからYOSHに
「編集長になりたい」って言われてから、
2秒くらい考えたけど、
すぐに「あ、その方がいいよ」と思った記憶があるよ。

経験はないけれど、
YOSHならいい編集者になれると思ってたし、
いい編集長になるイメージが湧いた。
 
YOSH それもすごい判断だよね(笑)
 



最後の編集長対談を真剣に聞き入る、会場のみなさん
 
菜央 それで僕は、発行人と言う立場に変わったんだよね。
 
YOSH いま振り返ると、発行人ってどんな仕事だった?
 
菜央 それはグリーンズが
株式会社からNPOに変わるときに、
いろいろなことがあって、
表舞台をみんなに任せて、
僕は裏方に回ってた感じかな。

でも発行人に就任にした後、
いろいろあった結果、
僕が心身ともに調子を崩してしまい、
鬱みたいな状態が何年も続いた。

数年間もがいても、
自分の中で新しいアイデアも出てこないし、
今度は僕に「俺、(グリーンズの)誰なんだろう」
っていう悩みが・・・(笑)
 
YOSH うんうん。
 
菜央 それで長い期間を経て、
「自分がやっぱり何になりたいか」
って言ったら編集者だなと。
だけどYOSHはもう
編集長としてすごい確立してるし、
ライターさんとのつながりもつくってきたし・・・

そんな悶々としていた去年の夏ぐらいに、
逆にYOSHが「編集長になれば」って提案してくれて。
その時に
「はぁそうか、いいの?いいの?」
という感じで。
それで、僕はありがたいことに、編集長に戻った。
 
YOSH 僕自身、子育てを経て、
いろいろ見つめなおしたこともあるし、
僕だけじゃなくふたりの力を合わせたら、
もっと違うグリーンズを
見せていけると思ったんだよね。
 
菜央 まあ、最初の半年ぐらいは、
編集長仮免って感じだったかな。
 
YOSH まあ、僕がつくってきた仕組みがいろいろあったから、
仕方がないよね。
 
 
 
 
 
菜央 恐る恐る、編集長みたいなことやってて。
やっと、なんとなくできるようになったのは
今年の1月くらい。
 
YOSH でも、僕が「菜央くん、編集長になんない?」
って言った去年の秋くらいには、
すでに資源エネルギー庁さんと
一緒にやっている特集企画
「わたしたちエネルギー」とか、
株式会社SuMiKaさんとやってる
「暮らしのものさし」のように、
菜央くんにしかできない企画も始まっていたよね。

お互いがそれぞれ得意な分野の
企画を回しているからか、
ダブル編集長体制なのに、
全然ぶつかったことがなくて。
 
菜央 まったくなかったよね。
 
YOSH まったくね。

ただ、この一年は
「いつか自分も離れるんじゃないか」
というところを踏まえて、
菜央くんにバトンを渡したり、
編集デスクのスズキコウタくんに
引き継いでもらったり。

いま読み返すと、green Books第4号
『グリーンズ編集学校の教科書』のあとがきには、
そんな雰囲気もあって。

今回、編集長を卒業するのに、
こんなふうに笑いながら引き継げていることが、
実はすごいことなんじゃないかなって思っていて。
「それできた俺、すげー」って。
 
菜央 そこで自分を褒める(笑)
 
YOSH 思い出したのは、
「おのれの場所を失わずに他人に譲ることが、
現世の劇の成功の秘訣である」という、
『茶の本』という本を書いた岡倉天心の言葉で。
 
菜央 へぇ〜(メモメモ)。
 
YOSH そのあと、
「おのれを空しくして
他人を自由に立ち入らせることのできる者は、
どんな事態をも自由にすることができるだろう」
と続くんだけど。まさにそうだなって。

こうして卒業したとしても、
僕がグリーンズで積み重ねてきたことは不変だし、
逆に、他のメンバーがそれ以上の何かで
僕の穴を埋めることで、
まだ見たことのない形に
グリーンズを進化させてくれる。

だから、僕は編集長という肩書きを喜んで手放せるし、
とはいえ我が子同然だから離れない(笑)
むしろ新たな関わり方に希望を感じていて。
 
菜央 YOSHは、言葉を通じた社会づくりを
すごく深めていこうとしていて。
それは、グリーンズも同じだと思うから。

今後も、YOSHはYOSHで発展させたプロジェクトを、
グリーンズでやってもらいたいなと考えているよ。
だから、むしろ楽しみ。
 
YOSH ありがとう。
 

 
YOSH そして、何よりみなさんが気になるのは、
これからのグリーンズ、どうなっていくんですか
っていうことだと思うので。

最後に、菜央くんの言葉で説明してもらえたら。
 
菜央 はい。

まずは、今までgreenz.jpに
掲載してこなかったような、
心がザワザワするような記事だとか、
モヤモヤする記事を出していきたいね。
コラムとか、オピニオンとか連載とかエッセイとか。
みんなが参加できるように、
表現の幅を広げていきたいと思っています。

あとは、若手のライターさんたちの
ステージを上げていくというのも、
コウタくんと一緒にやっていこうと話してるし。

ライターさんがどうやったら
社会で自由に生きれるんだろうっていうのを
一生懸命考えていきたいです。
 
YOSH いいね。
 
菜央 そして最後は、greenz peopleですね。

現在600人弱いますけども、
これが全部で2000人になると、
本当に寄付だけでメディアが成り立っていく。
メディアとして進化できる。

それはすごい大きなチャレンジなんですけど、
それが日本で成立するのを証明したいな。

そして、他のメディアが
そういうことをやりたいって言ったときに、
全面的にサポートすることにも
コミットできたらいいなと思ってます。

とにかく、いろんなことに
チャレンジしていこうと思っていて、
会員や読者のみなさんと
一緒に盛り上げていきたいので、
楽しみにしていてください。

最後にYOSHにも、今後の抱負を話してほしいな。
 
YOSH はい。

この約10年間グリーンズで活動してきて、
さまざまなライターさんと
対話してきたなかで気づいたのは、
言葉の力の可能性なんです。

今後は、京都精華大学人文学部が
僕のフィールドになるので、
言葉の力を使って
どのように社会に価値を生み出していくか、
「人文系ソーシャルイノベーター」のあり方を、
研究していきたいと思っています。
そのひとつとして、そしてライフワークとして、
編集学校も続けていきたい。

いずれにせよ、今後は自由というか
無責任な立場になるので(笑)
テンションが高くて、
みんなを戸惑わせてしまうかもしれませんが、
今後ともどうぞよろしくお願いします。
 
菜央 うん。

今回、YOSHがいなくなるのは超さみしくて、
本当、泣きそうなんだけど。

これからのグリーンズをつくるという
バトンをもらったことで、
すごい責任を感じている一方、
ワクワクもしているよ。
今日は、ありがとうございました!
 
YOSH ありがとうございました!
 
 



SCENES

12月10日のgreen drinks Tokyoの様子をお届け!

selected by Namicky and Kota

 

今年の最後のgreen drinksということもあり、会場には多くの参加者が!



対談を終えたYOSHさんと菜央さん
 
 

サプライズゲストとして、NOSIGNERの太刀川英輔さんが登場!
 
 

プライベートでは親友のおふたり。男ふたりの熱い抱擁!
 
 

 太刀川さんにつづいて、greenz.jpシニアライターの杉本恭子さんと池田美砂子さんも!
google hangouts経由で、YOSHさんへの思いをしたためた手紙を
読んでいただきました!



  サプライズと心あたたまる手紙に涙があふれるYOSHさん



YOSHさんの顔がプリントされたケーキも登場!



YOSHさん、経理の高橋さん、菜央さん、編集デスクのスズキコウタでパチリ!
 
 


COMMUNITY

greenz people マネージャーの植原正太郎さんに聞く、
グリーンズ10周年に向けて取り組んでいること  

with Shotaro Uehara / interview by Namicky


2006年に創刊した「greenz.jp」は、来年、10周年を迎えます!
今はその節目に向けて、新しいグリーンズのあり方を模索しているところです。
そこで、このcommunityコーナーでは、NPO法人グリーンズの活動に
さまざまな形で関わっているコアメンバーやアシスタントたちに、
それぞれが10周年に向けて取り組んでいることを伺っています。

第5回は、greenz.jpの寄付会員制度「greenz people」の
運営を担当している植原正太郎さん!
正太郎さんがgreenz people担当として、現在目指していることって?(なみっきー)

 

greenz people マネージャーの植原正太郎さん
 
なみっきー 正太郎さんは11月で、
NPO法人グリーンズに参加して
1年が経ったと伺いましたが、
もともとどういう経緯で
グリーンズへ参加したのですか? 
 
正太郎  実は、大学生のときに
greenz.jpライターインターン0期生
として関わっていたんです。

インターン卒業後も何本か
ライターとして関わらせてもらいましたが、
大学を卒業してから一般企業に入って
WEBマーケティングの
コンサルティングの仕事をしていました。
 
なみっきー もともとインターンだったんですね。
一般企業に就職したのに、
グリーンズへ帰ってきたきっかけは、
どんなことだったんですか?
 
正太郎 なんとなくの目標として
社会人4年目ごろには、
NPOの広報やファンドレイジングを
テクノロジーやマーケティングで
ドライブさせる仕事をしたいなと、
思っていたんです。
 
なみっきー なるほど、それはなぜそう思い始めたのでしょう?
 
正太郎  大学生の時に
「日本ブラインドサッカー協会」という
障害者スポーツの運営をしているNPOで
インターンをしてにいたことが影響していますね。

活動は素晴らしいのに
広報が弱かったりする現実があって、
そこを僕がUSTREAMやTwitterといった
ソーシャルメディアを使ってサポートするのが
すごく楽しかったんですよね。
 
なみっきー 今の仕事に通じるものがありますね。
 
正太郎  そんなことを考えていた頃、
「greenz people専任の担当者として
グリーンズに入らない?」
とプロデューサーの小野裕之(通称おのっち)さんに
声をかけてもらって。

そして2014年11月から
正式にグリーンズに参加することになりました。

入社するか悩んでいた頃に、
スタバでおのっちさんと何時間も
話し合ったのは良い思い出です(笑)
 
なみっきー 今はgreenz people担当スタッフということですが、
実際の仕事ってどんなことをしているのですか? 
 
正太郎  ピープルの方とのコミュニケーションだったり、
greenBooksや限定メルマガの配信管理をしたり。
とにかく、greenz peopleに関わる仕事全般ですね。

最近ではピープルの方と一緒に
people drinksというオフ会飲み会を
東京と関西で企画したり、
ピープル同士がつながって、
テーマや地域ごとに活動のコラボが生まれたり、
スキルやモノのシェアが
自然に生まれるようになるための
コミュニティづくりにも力を入れています。

僕は担当スタッフでもありますが、
同時にピープルのひとりでもあるので、
「自分もみなさんもちゃんと楽めるか?」を
一つの尺度にして、色々実験している最中です。
まだ始めたばかりですが!
 
なみっきー  自分自身もピープルである正太郎さんが
楽しいかどうかは大切な視点ですね!

ではここで、来年7月のグリーンズ10周年に向けて、
正太郎さんがgreenz people担当として
実現したいことを教えてください。
 
正太郎 まず、10周年というよりも
長期的な話になってしまいますが、
僕のグリーンズの中での目標のひとつは
greenz peopleを2000人集めることです!

なぜかというと、グリーンズでは
スポンサーのついていない記事を
年間200本公開しているのですが、
greenz peopleが2000人規模になると、
記事にかかる費用をスポンサーに頼らず
みなさんからのご寄付で
全て賄うことができるようになるんです。

ライターさんの原稿料を上げることができたり、
国内・海外への取材も
フットワークがとても軽くなります。
 
なみっきー 壮大ですが、実現したい目標ですよね。

スポンサーとの案件記事も
面白いものが多く公開されていますが、
寄付で賄うメディアになることで、
より職業として、
書きたいことを書けるライターさんが増える。
グリーンズがより多様な記事のメディアとなり、
ピープルの方にもお返しができそうです。

2000人を集めるためには、
いろいろな施策が必要になると思いますが、
今どんなことに取り組んでいますか?
 
正太郎  最近ピープルのみなさんに、
グリーンズが実現したいことや、
greenz peopleの中で実現したいことを
伝えきれていなかったな、と実感していて。

ようやく明確になってきたので、
これからはしっかり伝えていきたいなと思います。

そのために、僕とピープルのみなさんが
もっと気軽におしゃべりできる機会を
増やしていきたいです。

例えば隔週でgoogle ハングアウトを使って、
飲みながらラジオみたいにゆるく話したりとか(笑)
 
なみっきー ラジオのトーンでお話できるの、良いですね!
真面目な話はもちろんですが、
最近観た映画の話とか好きなご飯のおかずとか(笑)
気軽な話ができたら楽しい時間になりそうです。

グリーンズのスタッフでは、
正太郎さんが一番ピープルの方と
接点が多いと思うのですが、
日々どんなことを実感していますか?
 
正太郎 ピープルの人は本当に面白い人が多いんです。

自分でプロジェクトをやっていたり、
企業に勤めながら明確なミッションをもって
仕事に取り組んでいたり、
話していてすごく刺激を受けます。
ピープル同士が横でつながっていくような
サポートをしていきたいと思っています。

そして神奈川県の藤野の地域通貨
「よろづ屋」を通じたコミュニティみたいに、
つながりを通して物やスキルの交換をしたり、
どこか地方に行った時にお店の紹介をしたり、
もしくは「家に泊まっていいよ!」
みたいな関係性まで持っていけたら
すごい面白いことになるんじゃないかと思います。

例えるなら、
”ほしい未来をつくるプラットフォーム”を
つくることができたらな、と思っていますね。 
 
なみっきー ほしい未来をつくるプラットフォーム!
すごくわくわくするコンセプトですね。
ぜひ実現させましょう!

最後に、ピープルのみなさんに、
抱負やメッセージをお願いします。 
 
正太郎 ピープルのみなさんは
単純に「寄付して終わり」というよりは、
グリーンズに関わり、盛り上げたいという
想いの熱量を感じています。

グリーンズをサポート頂けるのは
とてもうれしいですが、
ピープルのみなさんがグリーンズを
どんどん利用して頂けるのもうれしいです。
これからも一緒に
楽しいチャレンジをしていきましょう!
 





Q&A

編集長の菜央さんに質問です。
「活動を発展させるための、いい引き継ぎ方って?」

with Tatsuya Okada


メルマガの〆は、greenz people と一緒につくるフリートークの質問コーナーです。
ご質問・ご意見などは people@greenz.jp までお気軽にお寄せ下さい!

 

今回は、会員の岡田龍也さんが質問します

Q. 組織やコミュニティ、イベントなどをさらに発展させていくための「いい引き継ぎ方」とは?

マイプロジェクトを進めているとどこかで引き継ぎが必要なこともでてくると思います。
自分はその時に「いい引き継ぎ方」をできた覚えがありません。前よりも熱量は低くなり、生み出すもののクオリティも落ちてしまいました。

鈴木さんは、今まで本当に沢山の組織やコミュニティ、イベントに関わってこられたと思います。その経験から、「いい引き継ぎ方」とはどういうもので、どのような条件が必要だと思われますか?

具体的な事例もふまえながら教えて頂けましたら幸いです。(岡田さん)

▼ ▼ ▼


編集長の菜央が答えます

A. 僕は、親から子への引き継ぎで多くを学びました。

とても良い質問、ありがとうございます。

いい引き継ぎってなんでしょうね? 引き継ぎといえば、人生は引き継ぎの連続ですね。部活動、大学のサークル、アルバイト、ボランティア、仕事‥‥。

中でも、僕が多くを学んだのは、親から子への引き継ぎです。

10数年前、祖父が亡くなりました。晩年をイギリス南部の小さな島の、小さな家で暮らした祖父のもとで、僕は夏休みを過ごした思い出がいっぱいあります。いつでもシャツにセーター、ベージュのチノパンを丁寧に着て、いつも小さな庭を綺麗に保ち、ゆっくりと暮らした、おじいちゃんが、僕は今でも大好きです。

おじいちゃんが亡くなり、思い出がいっぱいの島で数日を過ごし、おじいちゃんに「さよなら」を言い終わった後、長男で喪主である父が言いました。「ああ、これで次は私の番だ。僕は家族の長老として、祖父の役割を受け継いだんだって実感したよ」。

父の言葉に、僕も同じ思いでした。「ひとつ繰り上がったなぁ」と。

子どもをどういう人に育てるか?どういうふうに導くか? 当時、僕は悩んでいました。あれから10年以上経って、やっと分かり始めています。今日はそのことを少し書きたいと思います。

僕が子どもとの向き合い方で、僕が大事にしていることがあります。たとえば、本や新聞を読むこと。相手の気持ちを大事にして、共感すること。ものごとのなぜ、を徹底的に考える事。すべてのことに、真剣に向き合うこと、などなど。

これらのことを、まず僕自身が喜んでやることです。言っているだけでは、子どもは絶対に動きません。楽しそうな大人を見て、子どもが「やりたい」と言ったら、やらせてみる。めんどくさくても、やらせてみることです。自分の中から生まれてくる力を活かす。それ以外の方法で、うまく育てられた実感がありません。そして、その挑戦を祝福し、成長を祝う。結果は見ない。徐々にできるようになったら、そっと手を話す。いつの間にか、自分からやるようになっている。プロセスを楽しむようになっています。

子どもと暮らすということは、日々の暮らしすべてが、引き継ぎだと言えるかもしれません。でも、これは大人にとっても同じじゃないでしょうか?いい引き継ぎのヒントは、そんなところにあると思います。

そうそう、今思えば、「僕は祖父のように小さな庭のある小屋に住んで齢を重ねたい」と思っています。祖父は僕に、いつのまにか生き方の「引き継ぎ」をしていたようですね。

岡田龍也さんの引き継ぎが、うまくいきますように。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次回の発行日は<1月中旬>の予定です。

メールマガジン編集長:スズキコウタ(グリーンズ編集部デスク)
編集:並木香菜子(グリーンズ編集部)、植原正太郎(people事業部マネージャー)
編集協力:伊藤優汰(ライターインターン)
発行:NPO法人グリーンズ

配信先のメールアドレスや住所、支払い方法などの変更は
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配信停止については people@greenz.jp まで